空から雨が降る日。【完】




「…っあめっ…っグズ」

椅子に座ってペットボトルの水を飲んでいた晴太。
その近くでしゃがみ込んで涙を流している私。


言葉なんて出てこない。

出てくるのは涙だけ。


「空雨のこと、わかったろこれで」

「…っう…っぅ」

「お前が空雨に対して苦しいと感じることは何一つなかったんだよ」

「…はる、った…」

「空雨、よく話してたぞ。お前のこと。すっげぇ笑顔で。」


「だからさもう、自分を許していいんだ。雫」


晴太はそう言うとガタッと椅子から立ち上がり私の傍にしゃがむ。

そして頭にポンと手のひらを乗せる。