小学校のときからそうだった。

修学旅行行く日に身体を壊し、入院。そのまま修学旅行は行けず私は空雨を置いて一人で行くしかなかった。

中学校の時は体育祭も文化祭も参加できずに終わって悔しがっていたのを知ってる。


本当に、学校が大好きで、運動が大好きで、勉強が大好きな空雨。

だから高校は、と春休みも気を付けて過ごしてきた。だけど―…


『ごめんな、雫』

『…え?』

寝っ転がっている空雨がボソッと外を見て呟く。

外の天気は昨日言っていたとおり、大雨で。

『楽しみにしてたのにな、ごめん』

『なに言ってんの。早く一緒に行こう』

『ん、そうだな』

それしか言えない私。

それが悔しくて、ただ震えていた空雨の手を握った。