小さい頃から入退院を繰り返していて もう病院が空雨にとってはもうひとつの我が家的な感じだった。 いつも、そうだ。 大切なことが起きるとき、空雨は身体を壊す。 いつなにが起きてもおかしくない身体。 それは全員がわかっている。わかっているから何も言えない。 空雨が泣きたくて我慢していることわかっているから、何も言わない。 言えないんだ。