それは凄く悲しくて寂しくて辛そうな声で ただ、ただ 『雫、行かないで』 そう言って泣いている。 ぱっと周りを見ても、空雨はいない。いるはずない。 だけどその瞬間目に映り込んできたのは、あのベランダで。 『…空雨』 そのベランダは、私と空雨の想い出。 きっと私一人、前に進んだら空雨は泣くかな。 それとも怒る?泣く? ―『なんでお前だけ』― そう言うかな。