“大学に行きたい” たった、それだけだった。 『…空雨』 『いいじゃん。進路だろ、これ』 『そう、…だね』 小学校、中学校に続いて高校も、まともに出れなかった空雨。 震えて、ガタガタになっているその文字を見て、胸がぎゅー…と、締まる。 これが、空雨の夢。 それは私にとっても周りの子にとっても当たり前のことだった。 だけど、空雨にとっては、大きな大きな夢で進路だったんだ。