『よかったぁ…』 私は腰が抜けて、その場にしゃがみ込んだ。 『え、雫?』 私の姿を見てビックリした空雨は立ち上がって私の元へとやってくる。 『なにやってんの』 『だって…空雨が…』 『平気に決まってんだろ』 私の腕を掴んで無理矢理立たせた空雨はニヒヒと歯を見せて笑う。 いつもの空雨のように見える。 だけど、違う。いつのも空雨じゃない。 それは、いつも一緒にいる私にはわかる。