電車に乗ってからずっと無言のまま。
さすがにきついな、この状況。
私だけ無駄にドキドキしてるんですけど?!
もう!何か言ってよね…。
「なあ」
「はいっ!?」
突然話しかけられたから声が裏返ってしまった。
「あのさ、お前さ…」
光牙は何かを言いたそうにこっちを見てる。
「望月先輩のこと好きなのか?」
「へっ?!」
だから!
この人突然すぎる!!!
「ななななな、なに!?急に!」
やばいよ。
動揺を隠しきれてない…。
というかまるっきり出ちゃってる…。
「動揺しすぎ。やっぱりかぁ」
え、やっぱりって?
「お前わかりやすすぎ」
「そ、そんなつもりなかったんだけど…。」
はぁ、と呆れたようなため息をついた光牙。
そして光牙は私の方をしっかりと見た。
「ん?」
「お前が望月先輩のこと好きだって知ってて言うわ。おれ、お前が好きだ」
オマエガスキダ?!
なにそれ?
「返事は今すぐじゃなくていい。少し考えてみてくれないか?」
「で、でも私」
「お前の気持ち知ってながらこんな事言うなんて俺最低だよな」
「光牙…」
私、告白されたの初めてなんだけど…。
こんな時どうすればいいのかわからない。
パチンッ
突然光牙が手を叩いて
「はい。この話は今は終わり。振るにしたってもうちょっと待ってくれ。心の準備が」
無理やり話を終わらせた。
これでいいのかな?
光牙、顔は笑ってるようにみえる。
けど、引きつってるよ…。

