「起きろ。ひなた。学校着いたぞ」


聞き覚えのある優しい声で目が覚める。


昨日のことには触れないけれど、隣に座っていてくれたんだ。


「おはようございます」


私は目を合わせずに挨拶した。


「おはよ。先行くわ」


いつものように先に行ってしまう。


昨日のことはなかったことになったのかな。


あれは何だったんだろうか。


「ひなたちゃんおはよう」


茉凛ちゃんが手を振る。


茉凛ちゃんに相談しよう。


茉凛ちゃんならきっと相談に乗ってくれる。


「茉凛ちゃん!おはよ。あのね、聞いて欲しいことがあるんだ」


「なになに!?何でも聞くよ」


学校についてから私は昨日のことをすべて茉凛ちゃんに話した。