なくした時間にいてくれた

私が花実の代わりを出来ればいいけど、そう簡単には出来ない。

せめて受験が終わったら、リビングでゆっくり話が出来たらいいな。

そのためにはとにかく勉強だ。失敗したらもっと家が静かになってしまう。それを考えると責任重大だなと食べ過ぎて膨れたお腹に手を触れて苦笑した。

お腹が膨れたからと、眠くならないようにと両頬を叩いて気合いを入れる、

岡くんからは『メリークリスマス! 勉強がはかどる夜になりますように』とメッセージが届いた。

明るいメッセージに笑ってしまったけど、すぐ返信をした。『メリークリスマス! 岡くんも同じ夜になるように願いを込めて』と。

同じように勉強をしていると思うと励みになる。

岡くんの志望大学はまだ聞いていない。彼の将来の夢はなんだろう。

そういえば、花実の夢はなんだったのかな。


翌日の夜、食事をしながら父と母に聞いてみた。