どうしてあたしと柴村さんがこんな扱いを受けないといけないんだろう。
こんなのおかしい。
3人に何か言うべきだろうか。
『あたしたちにもやらせて』
でも、柴村さんがどう思っているかは分からない。
あたしが3人に何かを言うことで柴村さんに危害が加わってしまうかもしれない。
それだけは絶対に避けたい。
悶々とした気持ちでいると、ポンッと誰かに肩を叩かれた。
「逢沢さんたち、さっきからずっと洗い物してるけど調理実習なんだから作る方にも参加してみたらどう?」
手を止めて顔を持ち上げると家庭科の先生が優しく微笑んだ。



