部屋の中はおおざっぱな美亜の性格を表したようにゴチャゴチャと物が溢れ、半開きのクローゼットからは洋服がはみ出ていた。
そっと美亜の学習机に座り引き戸を開ける。
そこには見覚えのある懐かしい一冊のノートがあった。
それは修学旅行であたしがお土産に買ってきたキャラクターもののノートだった。
恐る恐る開いてみるとそこにはたった一行だけこうつづられていた。
――ねぇ、どうして人をイジメるの?イジメなんてやめて。お願いだから
『美亜……』
涙を流しながら必死に書いたのかもしれない。
ノートの文字が滲んでいる。
やっぱり……美亜の自殺の原因はイジメだったんだ……。



