美亜は自宅近くの公園の木で首を吊った。
夜になっても家に帰ってこない美亜が心配になり、あたしは一人であたりを探しまわった。
見つけたら謝ろう。
そして、あたしにできることをしてあげよう。
二人で協力し合えば道が開けるかもしれない。
でも、そんな願いはあっけなく砕け散った。
見つけてしまったから。
真っ暗な公園の木にロープをかけ、首を吊った美亜の姿を。
家から出て行った洋服のままゆらゆらと揺れていたスカート。
うつむき加減の顔には苦痛が滲んでいた。
あたしはその場で泣くでもなくわめくでもなくただ茫然と美亜の姿を見つめていた。
そっと手を伸ばして美亜の手に触れると、美亜は冷たくなっていた。
そこから通行人があたしたちの姿を見つけ、119番通報してくれたらしい。
あたしはそれからしばらくの間の記憶が一切ない。
覚えていることといえば、美亜の手の冷たさだけだった。



