母は日を追うごとにお酒を飲む量が増え、痩せ細っていく。
妹はまるで赤ちゃんのようにあたしの後を追いまわし、あれこれと話しかけてくる。
『ねぇ、美亜。部屋の片付け手伝ってよ』
そうお願いしても、学校から帰ってきても元気のない美亜は家のことまで手が回らなくなっていた。
それでいて自分の話は聞いて欲しがる。
あたしに自由はなかった。
学校でも家でも美亜に追いかけまわされ、常に一緒の生活。
家に帰っても心が休まる時間もなく、家のことで手一杯。
成績はみるみるうちに下がり、友達と遊ぶお金もなく言い訳を考えては誘いを断る。
イライラは溜まり続け、爆発寸前の日々。
そして、あの日。
あたしは限界を迎えた。
『お姉ちゃん、あのね、実はね……』
この日、学校から帰ってきた美亜の様子がおかしいことにあたしは気付いていた。



