救いは里ちゃんだけだった。
学校では距離を置いているものの、里ちゃんはあたしを気にかけて何かにつけて助け舟を出してくれた。
あの3人に屈するのだけはどうしても嫌だった。
どんなにひどい仕打ちを受けても、どんなことをされても耐えてみせる。
――あたしは絶対に負けない。
ぐっとこぶしを握り締めてそう誓う。
柴村さんがイジメられているのを見て見ぬふりができなかったという理由だけではない。
これはしょく罪だ。
かつてあたしと同じ体験をしたであろう妹へあたしができる唯一の方法。
それがイジメに屈しないということ。
いつからかあたしは柴村さんと妹を重ね合わせていたのかもしれない。
『お姉ちゃん!!』
今でもその声をはっきりと覚えている。
年子の妹の美亜(みあ)はあたしとは正反対の性格をしていた。
喜怒哀楽がハッキリしていて甘えんぼで泣き虫でワガママ。
でも、それは純粋さの裏返しだった。



