「ごめん、優亜。あたし……優亜のこと親友だって思ってたのに……それなのに……」
「いいんだよ、里ちゃん。あたしのことでそんなに悩まないで?」
里ちゃんは顔を上げない。
もしかしたら、泣いているのかもしれない。
「あたし、負けないから。絶対に負けたりしない。だから、里ちゃん……しばらくあたしと距離を置こう?」
「え……?」
里ちゃんは驚いたように顔を持ち上げる。
その目には予想通り涙が浮かんでいた。
「あたし、今日沢木さんの怒りに油を注いじゃったからこれからきっと柴村さんだけじゃなくあたしもイジメのターゲットにするはず。だから、あたしとは離れてた方がいいよ」
「優亜、でも……」
「これでいいの。里ちゃんは何度も沢木さん達に刃向かわないようにって止めてくれたでしょ?あたしのことを想ってそういってくれたのはわかってるの。だからこそ、あたしは里ちゃんを巻き込みたくない」
それが最善のように思えた。
里ちゃんは過去のイジメのトラウマに今も苦しんでいる。
里ちゃんが沢木さん達を恐れる理由も今日ハッキリした。
だからこそ、あたしは一人で戦う。
そう決めた。
「分かった……。優亜がそう言うなら……。だけど、学校外とかではまた一緒に遊んだりしようね?友達やめようとか言わないでよ?」
「当たり前だよ!これからもよろしくね」
あたしは涙目の里ちゃんににっこりと微笑んだ。



