教科書が落ちた場所まで行くとそこには意外な人物がいた。
「里……ちゃん」
あたしの教科書を胸に抱いていた里ちゃんは「ハァ」と大きなため息をついた後、こういった。
「なんかお腹痛くない?」
「え?」
「痛いよね?あたしも痛いの」
里ちゃんの言葉の意味が分からずに首を傾げる。
「うちら、二人ともお腹が痛くなって保健室にいたってことにしよう」
「えっ?保健室?」
「だーかーら、1限、一緒にサボっちゃおうか?」
少し照れくさそうな里ちゃん。
「里ちゃん……、うぅ……ありがとう!」
「ちょっとー、ここで泣くか~?」
里ちゃんの言葉に張り詰めていた糸がプツリと切れたのか、ずっとこらえていた涙が溢れた。



