「ふふっ?思い出した~?イジメ返しをすることでもっと早く思い出してくれるのを期待してたんだけど、最後まで思い出さなかったね~?だけど、さすが元イジメっ子なだけあるね!イジメ返しをすっごーーーく楽しんじゃってる優亜ちゃんを見て人ってなかなか変われないものなんだなぁ~って勉強になったよぉ~?」
「いや……いや……」
現実を脳が拒否する。あたしは逢沢優亜だ。逢沢優亜として生まれ変わったのに……。
「それともう一つだけ大事なことを教えてあげるねぇ~?妹の美亜ちゃんがねイジメにあって自殺したって優亜ちゃんは勘違いしてるみたいだけどそれは違うよ?」
「え?」
「美亜ちゃんはね、姉である優亜ちゃんが人をイジメたことに絶望して自殺したの。美亜ちゃんは優亜ちゃんのことをずっと止めてたんだって?お姉ちゃん、イジメなんてやめてって」
「嘘だ!美亜はイジメを苦に自殺をしたの!!」
「それ、全部優亜ちゃんの妄想だよ~?精神科のカウンセリングを受けてから、優亜ちゃんの記憶は全部自分に都合のいいように書き換えられてるの。そうしないと、優亜ちゃんまで後を追って自殺しかねないから。お母さんが美亜ちゃんの後を追って自殺したのだって、優亜ちゃんのしてきたことに責任を感じたからだよ?」
「違う……そんなの違う!ノートに……美亜の部屋のノートに書いてあったの。イジメられてるって……それで……」
あのノートにはこう記されていた。
――ねぇ、どうして人をイジメるの?イジメなんてやめて。お願いだから
あれ……?おかしいな。美亜がイジメられていたという表現にもとれるし……イジメをしている誰かに向けているメッセージにもとれる。
「あっ、やっぱり思い当たる節があったんだねぇ~!美亜ちゃんを間接的に殺したのは優亜ちゃんだって分かってくれたんだねぇ~!」
よく夢で見ていた。
美亜が泣いて何かを辞めてと懇願している。
そして、最後、美亜は言う。
――ヒトゴロシ……と。
カンナの言葉に全身がカッと熱くなった。
「――ふざけんなよ!!」
カンナの左頬を思いっきり殴りつけると、カンナはその場に尻もちをついた。



