「――さん。逢沢さん!!」
名前を呼ばれてハッと目を覚ますと、柴村さんが必死にあたしの肩を揺らしていた。
「いたっ……」
首筋に感じる痛みに顔を歪める。
「あれ……?ここってどこ……?」
電気は通っているようだ。
丸裸の豆電球があたりをオレンジ色に染めている。
窓もない8畳ほどの空間の中には小さな机と椅子が置いてある。
温度管理ができていないのか、中は湿気がこもりかび臭い。
「多分……うちの地下だと思います……」
「地下?どうしてそんなところに……?カンナは……?」
キョロキョロとあたりを見渡してもカンナの姿はない。
「逢沢さん、今から私が言うことをよく聞いてください」
何故か切羽詰まった様子の柴村さん。
「ちょっと、改まってなに?とりあえずさ、ここから出ようよ?なんか息苦しいし」
「鍵がかかっていて出られないんです」
「嘘でしょ……?」
柴村さんの言葉に重厚な扉のノブを押しても引いても反対側から鍵がかかっているようでびくともしない。
「逢沢さんはカンナちゃんにいいように操られているだけなんです。あの子は悪魔です。彼女といるとダメになる」
「カンナが悪魔?どちらかといったら逆でしょ?」
いつもニコニコしていて陽気で明るいカンナ。
そんなカンナのどこに悪魔的な要素があるのか分からない。
「それは――」
「あっ、2人とも目が覚めた~?」
柴村さんが何かを言いかけた瞬間、扉が開き笑顔のカンナが顔をのぞかせた。
名前を呼ばれてハッと目を覚ますと、柴村さんが必死にあたしの肩を揺らしていた。
「いたっ……」
首筋に感じる痛みに顔を歪める。
「あれ……?ここってどこ……?」
電気は通っているようだ。
丸裸の豆電球があたりをオレンジ色に染めている。
窓もない8畳ほどの空間の中には小さな机と椅子が置いてある。
温度管理ができていないのか、中は湿気がこもりかび臭い。
「多分……うちの地下だと思います……」
「地下?どうしてそんなところに……?カンナは……?」
キョロキョロとあたりを見渡してもカンナの姿はない。
「逢沢さん、今から私が言うことをよく聞いてください」
何故か切羽詰まった様子の柴村さん。
「ちょっと、改まってなに?とりあえずさ、ここから出ようよ?なんか息苦しいし」
「鍵がかかっていて出られないんです」
「嘘でしょ……?」
柴村さんの言葉に重厚な扉のノブを押しても引いても反対側から鍵がかかっているようでびくともしない。
「逢沢さんはカンナちゃんにいいように操られているだけなんです。あの子は悪魔です。彼女といるとダメになる」
「カンナが悪魔?どちらかといったら逆でしょ?」
いつもニコニコしていて陽気で明るいカンナ。
そんなカンナのどこに悪魔的な要素があるのか分からない。
「それは――」
「あっ、2人とも目が覚めた~?」
柴村さんが何かを言いかけた瞬間、扉が開き笑顔のカンナが顔をのぞかせた。



