シーンと静まり返る教室。
「や、やめて……」
みんなが固唾を飲んで柴村さんを見つめる。
「動くんじゃないわよ!」
必死に体をくねらせて抵抗する柴村さんの右頬を平手打ちする綾香。
少しだけ大人しくなった柴村さんのYシャツのボタンを一つずつ外していく。
両腕を抑えているマミとみやびはその様子を楽しそうに眺めている。
なんで……?
その光景を見つめていると目の奥がカッと熱くなった。
こんな光景を見たことがないはずなのに、その先が手に取るように予想できる。
どうしてこんなことができるんだろう。
胸が締め付けられていてもたってもいられなくなったあたしはスッと席から立ちあがった。



