以前それらしいことも言っていた。

「ふふっ……あははは……あはははは!!」

急におかしくなってきた。

もうすべてがどうでもよくなった。

私は全て何もかも失った。

両親にも裏切られ、関先生にも逃げられ、家もなくなり、財産もなくなった。

瑠香に慰謝料を請求され、プライドまでも粉々に砕かれた。

今日は一体どこで眠ればいいんだろう。

スマホを取り出してみる。

電話帳に並ぶ名前は数百件あるのに、その誰に電話をかけていいのかもわからない。

マリ……。

中学時代の親友にも逃げられてしまった。

ずっと私は勝ち組のはずだった。

はずだったのに……。

「違う違う違う違う。私が悪いんじゃない私が悪いんじゃない私が悪いんじゃない」

呟きながら耳を塞ぐ。

「ありゃりゃ~!先生がぶっ壊れちゃった!!」

西園寺カンナがケラケラと私を指さして笑っている。

笑うな笑うな笑うな笑うな!!

『可哀想な人』

「いやぁぁぁぁーーーーーー!!!!」

大っ嫌いな瑠香の言葉が蘇り、私はその場で頭を抱えて絶叫した。