イジメ返し2 ~恐怖の復讐劇~


築30年の古い1Kの家の中は足の踏み場もないほどに汚れていた。

テーブルの上にある飲みかけのペットボトルや食べかけのお弁当を手でどけて買ってきたお弁当を置く。

床に落ちたペットボトルの中身は変色し、お弁当からは小さなコバエが飛んだ。

朝早く夜遅い生活をしているせいで、家のことをする時間も取れない。

最後に掃除をしたのはいつだろう。一か月前?それとももっと前?

それすらわからないぐらい私の生活は荒れたものだった。

身なりだけはそれなりに清潔に保っているものの、家はこの状態で見れたものではない。

こうなってしまった原因は私の幼少期にある。

幼い頃に両親が離婚し、その後母が再婚した相手と私はうまくいかなかった。

多感な年ごろに母親を取られたという気持ちはいまだに拭うことはできていない。

幼い頃からの習い事だったピアノを続けさせてくれたことと大学まで進学させてくれたことには感謝している。

ピアノは昔から得意で、コンクールで入賞したこともあった。

ピアノを弾いている間だけは家庭での嫌なことも忘れられた。

そんなところも綾香と同じ。

綾香もまた私と同じように母親が再婚し、養父との生活に不満を募らせている。

本当は音楽教師になりたかったものの、将来を考え数学の教員免許を取得した。

放課後、綾香にピアノを教えている間だけは自分が自分でいられるような気がした。


それにして、あの子……逢沢優亜の存在が鼻につく。

憎き瑠香に逢沢優亜が重なった。