「イジメって最低最悪な行為だよ。その行為を大人になった今も続けようとしてる加奈子には幻滅した。そんな人が先生なんてありえない」
「なによそれ!!」
「生徒のこと、ちゃんと平等にみてあげなよ」
マリは立ち上がり、財布から取り出したお金をテーブルに叩き付けた。
「もう会うことはないと思うから教えてあげる。今ね、瑠香のお腹の中には赤ちゃんがいるの。瑠香、すごく幸せに暮らしてるから」
マリの言葉を無視する。
瑠香が幸せだとか赤ちゃんがいるとか、そんな話に興味などなかった。
「都合が悪くなるとすぐに黙るのも変わってないね」
顔を背けた私の横をマリが捨て台詞を吐いて通り抜けていく。
アンタみたいなダサいおばさんなんてもう私の親友じゃないわ。
瑠香にくれてやる。
同窓会?そんなのに参加できるほど私は暇じゃない。
写真の中の男女はどいつもこいつも大した面をしていなかった。
こんなレベルの低い集団に入るのなんてまっぴらごめんだ。
すっかりぬるくなってしまったビールを口に含む。
目をつぶると、瑠香の楽しそうな笑顔が瞼に浮かんだ。



