「若菜先生が……イジメ?」

「ダメだよね~!イジメなんてしたらさっ!若菜先生の弱点はそれだけじゃないよ」

「他にもあるの?」

カンナは一体どこからこんな情報を調べてくるんだろう。

「あるよ~!なんだと思う?」

「え……、なんだろう。全然思い浮かばないよ」

「フフッ……、実はねー、若菜先生ってねぇ、不倫してるんだよぉ~!」

「――不倫!?」

思わず大きな声が漏れた。

周りの人の視線に気付き、慌てて背中を丸める。

「ふ、不倫ってどういうこと……?一体誰と?」

「誰だと思う~?」

心底楽しそうなカンナ。

誰だか当てて見てというところからして、相手はあたしの知っている人のようだ。

「もしかして……うちの学校の先生?」

「わぁ~!すっご~い!!優亜ちゃん大当たり~~!」

カンナは子供の様に手をはたいて大喜びする。

まさか……若菜先生がうちの学校の先生と不倫しているなんて。

一体誰だろう……。頭をフル回転させて考える。

とそのとき、ふいに一人の人物が頭に浮かんだ。