「若菜先生へはどのぐらいの罰が必要だと思う~?」

「罰……?」

「そうだよ~!優亜ちゃんだって、いろいろやられてたんでしょ?話も聞いてくれなくて、自分の意見ばっかり押しつけてさ。そんな悪い先生には罰が必要だもん~!」

「……そうだね」

若菜先生はあたしがなんて言うが聞く耳を持ってはくれなかった。

それどころか、加害者である綾香たちの肩を持ち、あたしへ我慢するように命じた。

いらない正義感を振りかざすせいでイジメられているとハッキリ言った。

カンナの言う通りだ。

若菜先生は痛い目を見ない限り永遠に弱い立場の生徒の言葉に耳を傾けてはくれないだろう。

罰までは与えられないにしても、若菜先生が改心し、先生という立場を全うしてくれればそれでいい。

あたしのように先生に心を傷つけられる生徒は二度と出てほしくはない。


「若菜先生ってね、この学校の卒業生だったんだって~。しかも、中学高校って派手なタイプで大人しそうな子のことをイジメてたって噂だよぉ~!」

カンナは知りうる情報をすべてあたしに話してくれた。