私は翼についていって海の家にたどり着く。
ーガチャー
「おぉ!男の家って意外ときれいなんだねっ!」
「あたりまえだろっ」
「ほうほう。…翼って…」
「なんだよ」
「…この子が好きなの?」
「………………?!?!?!!?!!」
声には出さなかったけど、この慌てぶりは多分そうなのだろう。
この子。とは、私が今持ってる写真の女の子。けど…
「翼ってロリコ…」
「ばかかっ!!んなわけねぇだろ!!…それは、5年前の写真なんだよ」
「ふーん…」
とびっきりの笑顔でピースしてる女の子。その子にはなにか違和感があった。
「…なんでこの子が好きなの?」
「…」
「ねぇ?」
「…助けてもらったんだよ。人生の一大事を…その時にみせられた笑顔に一目惚れしたんだ」
「…笑顔に…か」
私にはないもの…
そう思うと胸のあたりがチクッと痛んだのがわかった。
「…そんなことより、立海はいつまでいるのか?」
初めて呼ばれた立海って言葉にドキッとした。