拓哉「お取り込み中の所少し良いかな?」
内心なんで、後輩に敬語を使わなければならないんだと思いつつもそれを表情に出さず話しかけ。

直美『…?』
誰が見ても分かる程に困惑し、隣に居た男子生徒2人に隠れるように後ろに下がり拓哉達から距離を取り。


直稀「なんですか…。先輩方…」
一瞬困惑した様な仕草をするも、後ろに隠れた女子生徒を見て普段通りなのかあからさまに警戒心を出し

愁「俺ら、何か先輩方の気に触ることしましたっけ~?」
他の2人とは違い、臆する事もせずまるで友達に話しかけるかのように、独特の話し方で普通ではありえない言葉を口にし

迅「ほら〜。やっぱり、僕らを見ても騒がないし媚らないし更に反抗するって面白い子達でしょ〜。僕の目に狂いは無し〜!」
この場の雰囲気を諸共せず、いつもの明るい雰囲気のまま3人を見定めした結果を得意げに話。

和樹「でも、たまにこう言う奴らも居るだろ…。部活の話をすればこいつらだって態度変えるさ…」
ダルそうに壁に寄りかかりながら、1人興奮している迅に反論し。

雅斗「出た出た、和樹の他人不信~。ま、言ってみれば良いだろ?」
和樹の隣に行き少しだけデカい和樹を叩きながら言い。

聖「じゃあ、その役目は俺かな?そこの3人組さ、白狼演劇部って知ってる?」

直美『…知らないです』
1年生の割に高い身長の2人の間から顔だけ少し出し、未だ続く恐怖と困惑になんとか耐えながらやっと発した一言。

直稀「俺も知らないです…。それだけが用件ならこちらも忙しいので帰りたんですが
…」
本能的に関わっては行けない人達と判断したのかあからさまに関わるのを拒絶しようとし。

愁「俺も、噂で聞いたくらいかな~。それで、先輩方何か用なの?」
口元は笑っているが、目が冷たい目のままこれ以上話す事は無いと言う事を表しているのか口調が少し変わり

渉「いや、用はある。お前ら、演劇部に入れ…。いや、これは決定事項だ」
今までのやり取りを見ていたが、面白くなりニヤリと笑い3人を呼び止め爆弾発言をし

直美『へ…。じゃあ、強制…?』
ポカーンとした表情を浮かべポツリと呟き。

直稀「嫌って言ってもですか?」
ホントの所、白狼演劇部と言えば色んな噂が流れていてその大半が知名度が高い。

愁「これまた、随分と横暴な部長さんだこと~」
表の白狼演劇部の事情は知らないが、裏社会にいるため、白狼演劇部の裏の実態。狼牙の事を知っている為関わりたく無かったのだ…。

渉「あぁ、強制だ…。まぁ、俺ら1人でも、倒せたら別に強制じゃないけどな…」
3人の事を知らなく、直美と直稀の顔は全国的に有名で知られているがメガネをかけ直美に至ってはパーカーで顔を隠しているので分からないだろう。それに、内心では全国1と言われる暴走族に勝てる訳が無いと思っていた。

愁「へぇ~。倒せば別に良いんだ~。じゃあ、俺やるからさぁ、相手の先輩は誰?」
相手は全国規模の暴走族。普通の人が聞いたら驚き勝負は挑まないだろが、こちらとら全国規模ではなく世界規模の組。その若頭だけあって何も怯むことは無い。