無事入学式も終わり、この後もただ平凡な高校生活を送れると思ったけど…。

直美『入学式って眠くなるよね…』
体育館から出て教室に向かうまでの道のりを目を擦りながら歩き

直稀「それは、馬鹿だからでしょ。普通なら眠くならないからね」
その真横を歩きながら、姉である人物にも関わらずいつものように毒を吐きながら

愁「直稀のその毒舌は何処から来たんだかね~。結構前までは、直ちゃんと同じくらい可愛かったのにね~」
直稀とは反対側の横を歩きながら、さりげなく女子が嬉しがるセリフを言い。

直稀「何処から来たって…。元からこんなんだけど?てか、愁は相変わらずのタラシっぷりだね…。特定の奴作れば…?」
と言いつつもこう言う質問をし帰ってくる言葉はただ1つ。

愁「特定の子ねぇ~。欲しい子は居るんだけど、その子俺の事ただの幼馴染みとしか思ってないからなぁ~。だから、当分は無理なのよん~」
一瞬だけ寂しそうな顔を直美に向け、すぐさまいつものヘラヘラに戻りまた歩き出して。

直美『馬鹿って言うから馬鹿になるんだし…。てか、愁。好きな人居たんだ!』
少しだけしょんぼりした後、頭上で交わされていた言葉に興味を持ち

愁「ん~?そりゃあ、居るけどねぇ…』
少しだけ気まずそうに呟き

??「お取り込み中の所少し良いかな?」

直美『…?』
いきなり出てきた6人組の男達に戸惑いを隠せず横に居た2人に目を向け

直稀「なんですか…。先輩方…」
警戒心を顕にし、状況を理解できないで居る馬鹿姉を隠すように前に立ち

愁「俺ら、何か先輩達の気に触ることしましたっけ~?」

??「ほら〜。やっぱり、僕らを見ても騒がないし媚らないし更に反抗するって面白い子達でしょ〜。僕の目に狂いは無し!」