[幻冬side] あちー。 あいつらどんだけ待たせるんだよ。 あまりの暑さに耐え切れず、木かげのベンチにへたり込んだ俺たち。 「お前、よくそんな涼しそうな顔できるな…」 「は? どこが涼しそうなんだよ。普通に暑いよ、俺だって」 そう言って奏はシャツの首元をパタパタとあおいだ。 …めっちゃ涼しげだわー。