遠くで救急車のサイレンが聞こえる。 「俺も、俺も付き添います! 」 「でもねぇ」 「俺がこいつにボール当てちゃったんです! 」 誰だろう、こんなに必死で話しているのは。 でも、声は遠くから聞こえるだけ。 それなのに必死さが伝わるこの声は、誰のもの? そこまで考えて、浮き上がりかけていた私の意識は、また沈んでいった。