私だけには甘い彼!?


そしてトースターからこんがりと焼けた食パン取り出しお皿に乗せる。


そのままダイニングテーブルへ食パンがのったお皿を運び椅子に座った。


テーブルの上には食パンが焼けるまでにスティック状に切っておいたニンジンとキュウリを置いといた。


椅子に座ってさぁ食べようという時に、ガチャっと玄関から音がする。


「ただいま〜」


そのとき龍哉が汗だくで帰ってきた。


「おかえり。龍哉もパン食べる?」


「食べる!俺、シャワー浴びてくるから姉ちゃん焼いといて!」


「はいはい」


私が頷くと龍哉は「ありがとう!」と言ってリビングを出て行った。


私は自分の分を食べる前に龍哉の分の食パンをトースターにセットして、再び椅子に座った。


「…いただきます」


私は小さく呟くと食パンをかじった。


最近龍哉はなんだか楽しそうだ。


特に走りに行く時。


別にそれは龍哉が陸上を始めた小学生の頃から変わりはない。