私だけには甘い彼!?


「そうそう!じゃあ、行ってきまーす!」


ガチャンと玄関のドアが閉まる音がすると同時に洗濯を終えたお父さんが入ってくる。


「龍哉はもう走りに行ったのか?」


「うん、今さっき行ったよ!」


お父さんと話していると、スーツ姿に着替えたお母さんがリビングに入ってくる。


ちなみにお父さんはすでにスーツ姿だ。


「そうだ!今日は私たち二人とも早く帰れそうなの!」


「そうなの!?じゃあ、今日は夕ご飯一緒に食べれるね!」


二人と話しながらケトルのスイッチを入れてお湯を沸かすと食パンをトースターにセットした。


私は二人の向かいの椅子に座る。


そして、朝6時。


「じゃあ綾香お母さんたちもそろそろ行くわね。」


「今日は6時くらいには帰るから。」


「うん、いってらっしゃーい」


二人を見送りながら音を立てて玄関閉まるのを見る。


家には私一人となる。


そのときチンッと音が鳴る。