しかしその前に小林くんにそう言われてしまった。
「で、でも私だけ座るわけには…」
「じゃあ、明香も一緒に座ろ!綾香ちゃん、つり革掴まっても転びそうだし。」
今川くんまで笑いながらそう付けたした。
「…今川くん、酷い」
確かに普通に手伸ばしてもつり革まで届かなくて若干背伸びしちゃうけど!
「まぁまぁ、綾香。ここは大翔たちに甘えて座らせてもらお!」
「…うん」
私は今川くんと睨んで大人しくあすちゃんと空いている座席に座った。
「…真弘。」
「なに」
「綾香ちゃんってめちゃくちゃかわいいな。」
「は、そんなんずっと前から知ってるわ。つーか綾香をそんな目で見んな。あと息するな。」
「息するなって酷くない?」
「・・・」
「すみませんでした。綾香ちゃんのこといやらしく見ないので息をさせてください。真弘様。」
「綾香のこと見んなよ?」
「はい」


