「あ、大翔!綾香、今日大翔と小林と一緒に帰ることになったから!」


「え?」


「なんか2人ともあたしたちと一緒の駅で降りるみたいだから!」


「あ、そうなんだ!」


ちなみに私たちは電車通学。


だからそのまま4人で歩いて駅まで向かった。


校門を抜けるまでまだ外で部活をしていた生徒から視線を感じた。


少し視線を向ければコソコソとなにやら話す生徒達。


「綾香、なんかあったか?」


隣を歩く小林くんが心配そうに私の顔をのぞき込む。


「ううん!なんでもないよ!」


明日は噂になるんだろうな…と思ったら少し憂鬱になった。


だけど「そっか」と少し口角を上げる小林くんを見てたらそれよりも小林くんと仲良くなれてよかったという思いが込み上げてきた。


「綾香ちゃん、真弘、早く〜!」


すでに門のところまで来ていた今川くんが私たちを呼ぶ。


そしてその隣ではあすちゃんも笑顔でいた。