なんでもいちいち本校舎に移動するのは大変だろうと当時の理事長さんが工事をするときに注文したらしい。


さすが私立の学校だ…


でもあすちゃん、第二図書室になんの用があるんだろう?


「ちょ、綾香!?どこまで行くの?」


「へ?」


「もう第二図書室ついたわよ?」


「…あ」


視線をあげると【第2図書室】と書かれたプレートがドアにぶら下がっていた。


「相変わらず天然ね。ほら入るわよ。」


「…天然じゃないもん」


「はいはい。」


呆れたように返事をするあすちゃんはさっさと扉を開けて中へ入っていった。


「大翔〜?」


あすちゃんはほこりっぽいにおいがする中、なぜか聞き覚えのある名前を呼んでどんどん奥へ進んで行く。


なんであすちゃんがあの人のなまえを…?


不思議に思いながらもあすちゃんについていくと一番奥に見覚えのある2人の男子がいた。


「お、明香やっと来た。」