なにかを思いついたように今川くんは小林くんを引っ張って隅の方へ行った。
そのまま2人は本棚の影に隠れて見えなくなる。
「ねぇ、あすちゃん。」
「どうしたの?」
私はずっと気になっていたことをあすちゃんに聞くべく、あすちゃんを呼んだ。
あすちゃんが本当に今川くんのことが好きで付き合っていることは、報告を受けたときの可愛い表情でわかった。
でも、それなら…
「あすちゃんは、今川くんの作り笑い、わかってるんだよね?」
だってあすちゃん、絶対あの今川くんのうさんくさい笑顔見た時点で今川くんのことは恋愛対象外だろうし。
でも、そんな今川くんと付き合ってるってことは、そのうさんくさい笑顔の理由も知ってて、ちゃんと納得してるってことだよね。
てか、そうじゃなかったら私は今川くんをあすちゃんの彼氏だとは認められない!!
「あははっ!綾香、最高すぎっ!!」
あすちゃんはなぜかお腹を抱えて爆笑し始めた。


