デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

泣きながら、小さく謝る。

「嫌だ……これで終わりだなんて。桜……嫌だ」

頭を振り、体を折って桜を抱きしめる。

「ごめんなさい、シュリさん……ごめんなさい」

これしか言えずに、彼女は歯を食いしばった。

「感謝してます。私のそばにずっといて、助けてくれたこと。シュリさんみたいなかっこいい人が、私なんかを好きになってくれて……ありがとうございました」

くぐっ、と桜を抱く腕に一層の力が入った。

「どうしても、ダメか?お前が自分から俺を選んでくれることは、もうないのか」

震えるかすれ声で、シュリが桜を抱きすくめたまま、耳元で囁いた。

「……」

ぎゅっと目をつぶり、桜は一つうなずいた。

「……………っ」

ワナワナと震えながら、シュリはしばらく桜を抱いていた。

歯を噛みしめて、その両手が桜のワンピースの背中を強く握りしめた。

しばらくして、少しずつその力が緩み、体が放された。

見上げると、眉根を寄せ、ブラウンの目を細めて唇を震わせている。

その辛そうな顔に、胸がひどく痛んだ。

「シュリさん……」

潤む黒い目の下に、そっと指を充てがう。

唇を引き結び、シュリは静かに目を閉じた。