デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「すっごい美人だったんですよ。王様とどっちがキレイかなあ……。うーん……タイプが違うけど、とにかくびっくりしました」

「へー。そうなのか」

「ええ、それに年下とは思えないくらい優しくていい子でした」

「お前、ほんと貴重っつーか、珍しい体験してるよな。統括長に真っ向から逆らったり、王の横っ面張ったり」

少し声を立てて笑う。

「そうかなあ」

「そうだよ。普通会えねーぞ、神児になんて」

「でも親しみやすくて。きっと、どんな男の人も好きになっちゃうと思いますよ」

桜がそう言うと、果物をひょいと口に放りながら、

「そうでもねえだろ。別に女の容姿にこだわらん奴なら分かんねーぞ」

「そんな人いますかねえ」

「いるんじゃねえか?料理だったり、家をしっかり守ってくれる方が大事って考えの奴もいるぞ」

自分をじっと見つめるブラウンの瞳にいたたまれなくなり、桜はおどけて見せた。

「あっ、じゃあシュリさんもそうなんだ!だって、私の事が好きだなんて、言うくらいですしねっ」

あは、と笑って頭を揺らす。