デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

桜とシュリは、とりあえずソファに並んで腰かけた。

気を取り直すように、シュリが部屋の中を見回す。

「へー…いい部屋もらってんだな」

そう言って笑うと、桜もうなずいた。

「ええ、広すぎるくらいで」

だよなー、と言いながら、ソファに身を沈める。

「は〜……ソファなんて久しぶりだ」

「そうなんですか?そういえばシュリさんのお部屋もこのくらい?」

桜の問いに、ブハッと噴き出した。

「まっさか!宿舎の部屋だぞ。もっとショボい」

「へえ……」

「でもよー、必要な快適さは保証されてるから、そこが不満なら自分で部屋借りないといけないんだよ」

「でも、結婚されたりしたら、そのお部屋じゃ手狭になりません?」

桜が聞くと、シュリは軽くうなずいた。

「ああ、家庭を持った武官は宿舎を出て、自分で部屋を借りるんだ。その場合は補助金が出る」

要は住宅手当だ。

そうなんだ、とうなずく桜。

「宿舎はやっぱり国の持ちモンだからな。錬成所の寮ほどじゃないにしても、決まり事もそこそこうるせーんだ。だから自由にやりたいっつって部屋借りてるやつもいる」

「自由に?門限とかがあるんですか?」

いや、と首を振る。