苦い思いと、また心に湧き起こる醜悪な黒い感情を振り払うかのように、いつにも増して淡々と迅速に謁見を進めていった。
最後の謁見人を呼び、その請願を聞いたあとは、集中したためかさすがに少し疲れて椅子から立ち上がる。
二、三度頭を振った。
耳飾りや額飾りがやかましくシャラシャラと音を立てて、王は顔をしかめた。
息を一つつくと、すぐに疲れはなくなって意識はクリアになる。
「我が君、神宮からのご使者をお通ししてよろしいですか」
近侍の声にうなずいて、また椅子に座り直した。
間もなくして、あの無表情な女が通され、深く礼をする。
「神告をお持ちしてございます」
「ああ。聞こうか」
いつものようにそう言うと、スッと使者は顔を上げた。
「恐れ入りまする。お人払いをお願い致します」
「………?」
これはいつもと違う。少し眉根を寄せたあと、ヒラリと手を振って、近侍と近衛、文官たちを退出させた。
「さて、これでこの部屋には汝と予しかおらぬ。言うがよい」
「ありがとうございます。では、申し上げまする」
無表情のまま、紅もさされていない唇を開いた。
最後の謁見人を呼び、その請願を聞いたあとは、集中したためかさすがに少し疲れて椅子から立ち上がる。
二、三度頭を振った。
耳飾りや額飾りがやかましくシャラシャラと音を立てて、王は顔をしかめた。
息を一つつくと、すぐに疲れはなくなって意識はクリアになる。
「我が君、神宮からのご使者をお通ししてよろしいですか」
近侍の声にうなずいて、また椅子に座り直した。
間もなくして、あの無表情な女が通され、深く礼をする。
「神告をお持ちしてございます」
「ああ。聞こうか」
いつものようにそう言うと、スッと使者は顔を上げた。
「恐れ入りまする。お人払いをお願い致します」
「………?」
これはいつもと違う。少し眉根を寄せたあと、ヒラリと手を振って、近侍と近衛、文官たちを退出させた。
「さて、これでこの部屋には汝と予しかおらぬ。言うがよい」
「ありがとうございます。では、申し上げまする」
無表情のまま、紅もさされていない唇を開いた。
