報告自体は簡単なもので、詳しくは武官長の書類に記されているので、あっという間に終わる。
もともと、シュリとアスナイを公然と桜に会わせてやるための措置だったので当然だ。
いらいらと人差し指を肘掛けに打ちつけた。
やっと、今日は満足に彼女と話ができるのに。
夕方からまた深宮の中で気をもまなくてはならないのか。
うんざりして一瞬、薄く目をつぶった。
「今日の夕方から、桜に会ってもよろしいでしょうか」
嬉しそうに自分を見上げる、ブラウンの瞳に渋々うなずいた。
「いいだろう。……だが、会うなら王宮内だ。街に出てはならん」
「………は」
「昨今の王都がいつものように平穏でないのは汝も知っていよう。安全が戻るまで、あれを外に出すわけにはいかぬ」
「……かしこまりましてございます」
ゴネるわけにもいかない。
街に出られないのは残念だが、桜と会えるならまあ王宮内でもいい。
シュリは深く礼をした。
その様子を見て、ふぅ、と小さく息をつく。
まったく、王というのは厄介な立場だ。好きな女と臣下を天秤にかけて、釣り合いが取れるようにしなければならないとは。
誰にはばかることなく、あの娘は私のものだと特別扱いできればいいのに。
「……そうしょげるな。街に出られない代わりに、客用の宮での面会を許す」
驚いて王を見上げるシュリ。
もともと、シュリとアスナイを公然と桜に会わせてやるための措置だったので当然だ。
いらいらと人差し指を肘掛けに打ちつけた。
やっと、今日は満足に彼女と話ができるのに。
夕方からまた深宮の中で気をもまなくてはならないのか。
うんざりして一瞬、薄く目をつぶった。
「今日の夕方から、桜に会ってもよろしいでしょうか」
嬉しそうに自分を見上げる、ブラウンの瞳に渋々うなずいた。
「いいだろう。……だが、会うなら王宮内だ。街に出てはならん」
「………は」
「昨今の王都がいつものように平穏でないのは汝も知っていよう。安全が戻るまで、あれを外に出すわけにはいかぬ」
「……かしこまりましてございます」
ゴネるわけにもいかない。
街に出られないのは残念だが、桜と会えるならまあ王宮内でもいい。
シュリは深く礼をした。
その様子を見て、ふぅ、と小さく息をつく。
まったく、王というのは厄介な立場だ。好きな女と臣下を天秤にかけて、釣り合いが取れるようにしなければならないとは。
誰にはばかることなく、あの娘は私のものだと特別扱いできればいいのに。
「……そうしょげるな。街に出られない代わりに、客用の宮での面会を許す」
驚いて王を見上げるシュリ。
