あわてて手を振る桜に、二人はニコッと笑った。
「お疲れなんですのね。無理もございませんわ。お一人で神宮に一日中いらしたんですもの」
そういいながら、膳の準備を始めた。
「桜様、あちらではきちんと歓待して頂けました?」
ルネが聞いた。
「そうですわ、言わば桜様は王の側からの客人ですもの。神宮側の無礼などあったら、こちらの名折れですわ」
フラウが真剣な顔でうなずいた。
「いえ……そんなことはなかったですけど。神児さんがずっと相手してくれましたよ」
ふと、心に引っかかっていた事を聞いた。
「あの、神宮と王宮って、仲が悪いんですか?」
神児と食事を同席しようとしたとき、女官が渋い顔をしたのを思い出して聞いた。
すると二人は少し首を傾げる。
「………と、申しますか……互いに対等であるがゆえに、馴れ合わないしその必要もないんですわ」
「ええ、それに、王と神児が等しく並び立って初めてこの世界は均衡を保ちますから、あまりお互いに密になってはいけませんのよ。お二方とも、この世の頂点におわす方ですから」
「仲良くなりすぎればどこまでも治世は暴走しますし、反対にあまりにも険悪になれば、世の中の乱れにつながりますわ。互いに交わらない線のごとくありながら、協力する必要があるんですのよ」
桜は改めて、王と神児の距離感の繊細さを思った。
「じゃあ、私みたいな立場の人間が、神宮に招かれるっていうのは」
「ええ、とっても珍しいことなんですのよ」
そうなのか………。
そう思うと、いくらエヴァが心細そうにしていたとしても、軽率な約束をしてしまったかもしれない。
「お疲れなんですのね。無理もございませんわ。お一人で神宮に一日中いらしたんですもの」
そういいながら、膳の準備を始めた。
「桜様、あちらではきちんと歓待して頂けました?」
ルネが聞いた。
「そうですわ、言わば桜様は王の側からの客人ですもの。神宮側の無礼などあったら、こちらの名折れですわ」
フラウが真剣な顔でうなずいた。
「いえ……そんなことはなかったですけど。神児さんがずっと相手してくれましたよ」
ふと、心に引っかかっていた事を聞いた。
「あの、神宮と王宮って、仲が悪いんですか?」
神児と食事を同席しようとしたとき、女官が渋い顔をしたのを思い出して聞いた。
すると二人は少し首を傾げる。
「………と、申しますか……互いに対等であるがゆえに、馴れ合わないしその必要もないんですわ」
「ええ、それに、王と神児が等しく並び立って初めてこの世界は均衡を保ちますから、あまりお互いに密になってはいけませんのよ。お二方とも、この世の頂点におわす方ですから」
「仲良くなりすぎればどこまでも治世は暴走しますし、反対にあまりにも険悪になれば、世の中の乱れにつながりますわ。互いに交わらない線のごとくありながら、協力する必要があるんですのよ」
桜は改めて、王と神児の距離感の繊細さを思った。
「じゃあ、私みたいな立場の人間が、神宮に招かれるっていうのは」
「ええ、とっても珍しいことなんですのよ」
そうなのか………。
そう思うと、いくらエヴァが心細そうにしていたとしても、軽率な約束をしてしまったかもしれない。
