デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「桜さん。手を」

うながして、その白い小鳥を桜の指に止まらせた。

「可愛い。すごい、エヴァさん……」

ふふ、と笑って小鳥をのぞき込む桜を、つられて微笑みながら見つめた後、

「息を吹きかけてみてください」

言われるまま、桜が小鳥に息をかける。すると、たちまち小鳥はもとの白い紙に戻った。
息をのむ桜に、エヴァが少し頬を染めて言った。

「その鳥は、あなたと私の伝達係です」

「?」

「その紙に、私に何か伝えたいことを言ってみてください。言い終わったら息をかけて」

摩訶不思議なその言葉に戸惑いながら、ええと…………と考える。

「……エヴァさん、またお話しましょうね」

ふっ、と息をかけると、再び紙は小鳥の姿になり、桜の手から飛び立って、エヴァのもとへ。

エヴァが息をかけると、小鳥が口を開いた。

『エヴァさん、またお話しましょうね』

桜の声だ。もう一度息をかけると、また紙になる。

「喜んで、桜さん。きっとですよ」

今度はエヴァが桜へ。

同じようにして、桜のもとでも言葉を伝える。
すっかり感動して、大きな笑顔でエヴァを見つめた。