すると、初めてその無表情な顔がほんの少し、しかめられた。
「……神児様、ご同席なさるのですか」
「そうです」
「なれど……その方は王の客人でございます。王の側の方と、神児様があまりに親しくなさっては……」
小さく言う女官に、少し微笑んで神児は言った。
「桜さんは、王の臣下ではありません。この世界にやってきた旅人。それ以上でも、以下でもありません。今は王の預かりになっているというだけのこと。………桜さんは、まだ誰のものでもありません」
すると、女官はしばらく沈黙した。
「神児様のお部屋は……この宮の中でも特に清浄であるべき場所の一つ。少しの穢れも許されませぬ」
ぴた、と動きを止め、エヴァは微笑みを消した。
「どういう意味です。桜さんが、穢れだと言うのですか」
「……恐れながら……そのお目と御髪の色は……もし、そのお方をお部屋にお通しして、神児さまに神のお怒りがあっては」
「黙りなさい」
静かだが、その場の空気が凍った。
桜からはその美しい後ろ姿しか見えないが、これまでの柔らかで優しげなものから一転、触れられないほどの雰囲気だ。
「……神児様、ご同席なさるのですか」
「そうです」
「なれど……その方は王の客人でございます。王の側の方と、神児様があまりに親しくなさっては……」
小さく言う女官に、少し微笑んで神児は言った。
「桜さんは、王の臣下ではありません。この世界にやってきた旅人。それ以上でも、以下でもありません。今は王の預かりになっているというだけのこと。………桜さんは、まだ誰のものでもありません」
すると、女官はしばらく沈黙した。
「神児様のお部屋は……この宮の中でも特に清浄であるべき場所の一つ。少しの穢れも許されませぬ」
ぴた、と動きを止め、エヴァは微笑みを消した。
「どういう意味です。桜さんが、穢れだと言うのですか」
「……恐れながら……そのお目と御髪の色は……もし、そのお方をお部屋にお通しして、神児さまに神のお怒りがあっては」
「黙りなさい」
静かだが、その場の空気が凍った。
桜からはその美しい後ろ姿しか見えないが、これまでの柔らかで優しげなものから一転、触れられないほどの雰囲気だ。
