デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

「えっ?」

少し驚いたようにぱちぱちと可憐な目をまたたかせ、桜を見つめ返す。

「いえ……不安なのかなって。何となく」

するとまた目を伏せて静かに言った。

「私は『神児』です。これはなるべくしてなる摂理で、私の大事な役目ですから。そんな事を思っては、神罰が当たります」

桜は首をかしげて言った。

「そうかなあ。今までの自分とは、ガラッと変わった姿になっちゃうんですよね。怖くて当たり前じゃないですか。私だったら怖いですよ。例えば三日後に男になっちゃったりしたら」

「桜さん……」

「神児さんっていったって、まだ14才じゃないですか。ただでさえ、あんな王様と渡り合わないといけないんですよね。……大変でしょう?」

「………」

「エヴァさん、私より3つも年下なのに。神様だって、ちゃんと見てるんじゃないですか?怖いものを怖いと思ったくらいでバチなんか当たりませんよ、きっと」

ふふ、と笑う彼女の白い顔を見つめて、心なしかそのアイスブルーの瞳が潤んだ。


「………桜さん……あの…………」


軽く噛みしめていたその桃色の唇が、小さく開かれた時。