デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

なんだろう、それは。

何も知らないらしい桜に、なんでもないことのようにエヴァは話した。

「代々の神児に伝わる秘中の秘儀なのですが……この宮の最奥にある部屋で、清水の満ちる桶に体を三日三晩浸します」

「三日!?」

水風呂に三日三晩入りっぱなしなんて。風邪ひかないのかな…。

「どうしてそんなことを?」

「子を成さなければなりませんから。次の神児となる者を」

さらっと言う。

「えっ……?」

桜の戸惑う声に、一度繋がれた手に目線を落とし、きゅっと握り直した。

「……神児は『分化』によって、性別が分かれるのです。清水に身を浸したあと、どちらの性別になっているかは神の御心次第ですが」

「!?」

驚きのあまり、絶句する。

「じゃ…じゃあ、お部屋に入って、出てきたときには男性か女性か、どちらかになってるってことですか」

「そうです」

「…………」