デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

(ほんとどうなってんの、この世界のエラい人たちって………)

初めて王に謁見したときのように、眩しさに目をしぱしぱさせながら、桜は思う。

(ほんとに同じ人間??何をどうしたらこんなにきれいに生まれてくるの??)

ぐるぐると混乱の中でそんな事を考えていると、神児がそのアイスブルーの瞳を細めて、にっこりと笑った。

「やっとお会いできましたね、桜さん」

口を半開きでこの白い妖精のような人を見つめていた桜は驚いた。

「え…どうして、私の名前……」

すると、神児はますます笑って、ふふ、と声をたてた。

「神力ですよ」

「はあ………」

「……なんて。早くあなたの事が知りたくて、調べてもらいました」

「へ」

ほんとか嘘か分からないその言葉に、ポカンとして瞬きした。

「けれど本当に黒髪で、黒い瞳をされているのですね。あなたの事を神より神告として聞かされた時には驚きましたが………」

美しい顔にじっと見つめられ、桜は困って目を伏せた。

「あんなにはっきりしない神告は初めてでしたから、戸惑いました。本当に、遥か彼方の世界から来られたのですね」