ぴた、と大きな戸の前で使者の足が止まり、スッ、と音もなくそれを開く。
中は白木の板張りの大きな部屋だった。
部屋の中ほどの天井から、御簾のようなものがきっちりと下までおろされていた。
よくみると、御簾の向こうは何段か高くなっているようだ。きっと、あそこに神児が座るのだろう。
(……公宮の、『謁見の間』みたいなお部屋なのかな。でもこの簾越しなのかなあ。顔見えないよね)
心の中で桜が首をかしげていると、使者が抑揚のない声で言った。
「両膝を折って、ひざまずいてお待ち下さりませ。神児様がいらっしゃいますゆえ」
「あ……はい」
言われたとおりにすると、使者が離れていく気配。
不安にまばたきしていると、パタン、と後ろで戸の閉まる小さな音がした。
「え!」
思わず声を出して振り向くと、使者はもうどこにもいなかった。
(ええええ置き去り!?一言も言わずに!?)
不親切ってレベルじゃない。
あっけにとられていると、御簾の向こうでカタカタ、スッという何かが開く音がしたあと、小さな足音が聞こえた。
よく見ると、人影が動いている。
シュ、という衣擦れの音と共に、その気配が座ったのがわかった。
中は白木の板張りの大きな部屋だった。
部屋の中ほどの天井から、御簾のようなものがきっちりと下までおろされていた。
よくみると、御簾の向こうは何段か高くなっているようだ。きっと、あそこに神児が座るのだろう。
(……公宮の、『謁見の間』みたいなお部屋なのかな。でもこの簾越しなのかなあ。顔見えないよね)
心の中で桜が首をかしげていると、使者が抑揚のない声で言った。
「両膝を折って、ひざまずいてお待ち下さりませ。神児様がいらっしゃいますゆえ」
「あ……はい」
言われたとおりにすると、使者が離れていく気配。
不安にまばたきしていると、パタン、と後ろで戸の閉まる小さな音がした。
「え!」
思わず声を出して振り向くと、使者はもうどこにもいなかった。
(ええええ置き去り!?一言も言わずに!?)
不親切ってレベルじゃない。
あっけにとられていると、御簾の向こうでカタカタ、スッという何かが開く音がしたあと、小さな足音が聞こえた。
よく見ると、人影が動いている。
シュ、という衣擦れの音と共に、その気配が座ったのがわかった。
