デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

(で……でも……もう、分かっちゃった以上は、言わなきゃ……ね……す、す、好きですって………)

私が、王様に。

絶対のデブスが、絶世の美人に愛の告白………。

(あああキビしい!画的にキビしい!!NGテイクだ、放送事故だ!!)

心なしか脂汗がにじむような。

(それに……)

ふと、眉をひそめる。

(シュリさんと、アスナイさんにも………返事、しなくちゃ)

カナンに返事をした時の、あのどうしようもないくらいの辛い気持ちを、あと二回も。

(でも、仕方ない)

次のお休みの時に、言おう。きちんと。

ごめんなさい、ありがとうございましたって。

……王様に気持ちを告げるのは、その後にしよう。

ふと、アスナイに作ろうとしていた髪紐の事を思い出す。あれから結構ハマってしまい、暇さえあれば練習していた。

(……髪紐、贈れなくなっちゃったな)

だって、贈り物をしといて断るなんて……。

シュリさんも。あんなに辛そうに告白してくれたのになあ……。

しゅんとして、てくてく歩く。

意外とすんなり裏口に着いて、渡り廊下に出た。