ともあれ、このままでいいわけがない。
桜は戸惑いが大きいのか認めたがらないが、やっと、自分に対して嫉妬を覚えるくらいに意識をしてくれるようになったのだ。
握った手に、頬を染めて応じてくれるくらいになったのだ。
彼女が欲しい。ようやく手に入れかけているその心を、みすみす失うような事だけは避けたい。
「……建て直すか」
小さく呟いた。
「え?」
その言葉の意味がわからず、聞き返す桜。
「深宮をな。新しく建て直そうか」
「はっ!?」
口を半開きにして、思わず立ち止まった。
「何……何でですか…?」
大真面目にその黒い瞳を見つめて言う。
「…そなたに、薄紅女官を思い出させるようなものは、全部排除したい。私の部屋も、廊下も、湯殿も全部新しくしよう」
あまりに突飛に思える言葉にますます驚いて、小さく頭を振った。
「いや……何ですか………それ………」
「私がしてきた事は、今更消せない。だがもう、そなたにあんなふうに……軽蔑の目を向けられるのは、耐えられない」
桜は戸惑いが大きいのか認めたがらないが、やっと、自分に対して嫉妬を覚えるくらいに意識をしてくれるようになったのだ。
握った手に、頬を染めて応じてくれるくらいになったのだ。
彼女が欲しい。ようやく手に入れかけているその心を、みすみす失うような事だけは避けたい。
「……建て直すか」
小さく呟いた。
「え?」
その言葉の意味がわからず、聞き返す桜。
「深宮をな。新しく建て直そうか」
「はっ!?」
口を半開きにして、思わず立ち止まった。
「何……何でですか…?」
大真面目にその黒い瞳を見つめて言う。
「…そなたに、薄紅女官を思い出させるようなものは、全部排除したい。私の部屋も、廊下も、湯殿も全部新しくしよう」
あまりに突飛に思える言葉にますます驚いて、小さく頭を振った。
「いや……何ですか………それ………」
「私がしてきた事は、今更消せない。だがもう、そなたにあんなふうに……軽蔑の目を向けられるのは、耐えられない」
