デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~

少し目元を染めて、そう宣言する彼を、少し呆れたような顔で見る桜。

「子供じゃないんですから」

「何とでも言え」

寝台の上から紙飛行機を拾い上げた桜の手首を取って、ひょいとそれを取り上げた。

「あ、だめですよ、翼の部分をつかんじゃ」

取り返そうとするが、王は意地悪に桜の頭の上でひらひらと振る。

「ちょっ、王様」

手を伸ばしてひょこひょこと伸び上がって取ろうとするが、相手は自分よりもずっと背が高い。
お返しとばかりに薄くからかうような笑みが向けられた。

(もう!根に持ちすぎだよ!)

よいしょ!ともう一度思い切り伸び上がった。

その拍子。

ギリギリまで爪先だった足が、グラリ。

「わっ!」
「!」

体勢を立て直せずに、王の方へとバランスを崩す。

そのまま二人、広い寝台へと倒れ込んだ。